力率改善で電気料金を削減する方法|コンデンサ設置と電力会社の割引制度

電気料金を見直したいと考えたとき、「契約電力」や「基本料金」ばかりに目が向きがちです。
しかし、高圧受電の事業場では「力率」が電気料金に大きく影響していることをご存じでしょうか。

コンデンサを適切に設置し、力率を改善することで、電力会社からの割引を受けられる場合があります。
この記事では、その仕組みと導入時のポイントをわかりやすく解説します。

目次

コンデンサとは?

コンデンサは、電気を効率よく使うための機器です。
主にモーターや空調機などの負荷が多い事業場では重要な役割を果たします。

キュービクル内に設置されている進相コンデンサが代表的で、力率を改善する目的で導入されています。

力率とは?力率が変わると何が変わるのか

力率とは、供給された電力のうち実際に仕事をしている電力の割合を示す指標です。
電気使用状況の効率ともいえるでしょう。

力率が低い状態では、同じ仕事をするために大きな電流が流れ、設備への負担が増加します。
力率が改善されると電流が減少し、設備負担が軽減され電圧降下も抑えられます。

コンデンサと電気料金の関係

高圧受電契約では、力率が一定基準(一般的には85%)を下回ると割増、
上回ると割引という制度が採用されています。

つまり、力率を改善することで最大15%の割引を受けることができます。

ロ 力率が,85パーセントを上回る場合は,その上回る 1 パーセントに
つき,基本料金を 1 パーセント割引し,85パーセントを下回る場合は,
その下回る1パーセントにつき,基本料金を 1 パーセント割増しいた
します。

東京電力エナジーパートナー.“電気需給約款[特別高圧・高圧 Ⅲ 契約種別および料金”.2025-04,
https://www.tepco.co.jp/ep/company2/agreement/pdf/20250401jukyu003-j.pdf,(参照 2026-2-16)

力率改善で電気料金が安くなる理由(電力会社の割引制度の仕組み)

電力会社は、力率が良い需要家を優遇します。
理由は、電力系統全体の効率が向上するためです。

力率が高いと送電ロスが減り、発電・送電設備への負担も軽減されます。
そのため、力率が基準を超えると基本料金に対して割引が適用される仕組みになっています。

モデルケースで見る削減効果

力率割引は基本料金に適用されます。
基本料金は契約電力によって決まるため、契約電力が大きいほど割引の影響も大きくなります。
つまり、規模の大きな建物ほど力率改善の恩恵を受けやすいということです。

それでは、力率を改善した場合の料金例を見てみましょう。
コンデンサを設置し、力率を改善した場合の割引イメージは下記のとおりです。

【算出条件】
契約電力:100kW
基本料金単価:1kWあたり1,890円
力率:85% → 100%へ改善した場合

力率改善による割引のイメージ

テナントビル
契約電力100 kW
基本料金改善前189,000 円
基本料金改善後160,650 円
基本料金削減額28,350 円

コンデンサ設置のメリットとデメリット

メリット
電気料金の割引

最大のメリットは基本料金の割引です。
力率が改善されることで、毎月の固定費削減につながります。

デメリット
導入コスト

機器代および工事費が発生します。
削減効果とのバランスを事前に検討することが重要です。

高調波による機器異常

インバータ機器が多い施設では、高調波との共振リスクがあります。
場合によっては直列リアクトルの選定が必要です。

コンデンサ導入のポイント

事業場の電力使用状況に合わせた適切な容量を選定する。将来の増設なども見込むと良い

現在の力率と負荷状況を分析し、もっとも適切な大きさのコンデンサを選定します。
将来の設備増設も見込んで計画することが望ましいです。

どのくらい安くなるのか試算する。

力率の現状値と施工条件から、どの程度の削減が見込めるか事前に試算することが重要です。
回収年数の目安を出すことで、投資判断がしやすくなります。


力率改善のご相談はこちら

現在の力率がどの程度かご存じでしょうか。
コンデンサの増設や更新によって、電気料金の削減が可能な場合があります。

まずは現状確認と簡易試算からでも構いません。
お気軽にお問い合わせください。

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